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徒然草むしり
嘘を! もっと嘘を!


読むな:蛸の足は8本。
瀬戸内発 地物天然真タコ 十年くらい前だったか、目黒区の西小山に住んでいたことがある。

最近のことは知らんが、当時はこれがすごい町で、カラオケ設備のない店が2軒しかなかった。精査したのでまず間違いもなかろう、カラオケ設備のない店は2軒しかなかった。そして僕は人の歌を聴くのは(よほど上手ければ別だが)あまり好かず、歌うとしてもせいぜい請われてからという傲慢な人間なので、畢竟その2軒にばかり行くようになる。いやその住んでいたのがツカサのウィークリーマンションだったこともあって、焼物と炒め物を封じられると自炊にも不自由していたという理由もあるしね、当時はサラリーマンをやっていたものだからちょいと帰りがけにメシということになるとやはりその2軒になるわけさ。

その2軒のかたっぽは串焼き屋(雑駁に言うところの焼鳥屋)で、もう1軒は鮮魚系に強い小料理屋だった。お寿司屋さんならネタが並んでいるべきカウンター上のスペースに生け簀が設えてあって、一人酒の僕は「その鮑ちょうだい」といった感じで、刺身も煮物も美味しいいいお店でした。

ある日のこと、カウンターでてきとうに酔っ払っていたら、目の前の生け簀を「足が1本生えた蛸」が右から左に泳いでいきました。ふよふよと。板さんに訊いてみたら、「足は順繰りに刺身にして出しているのです」とのことでした。まあ食材だから、そういうこともあるのでしょう。

気の毒と言うと僣越なのだろうけれども、本来は手足8本のかたが1本だけではどうよ、と思ったのだろうな。蛸の刺身を頼んでみました。それなりに立派な品が提供されたものを美味しくいただいている目の前の生け簀を、「足のない蛸」が泳いでいきましたとさ。

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