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徒然草むしり
嘘を! もっと嘘を!


2007年3月17日(土曜日)、TOMMY!
2007年3月18日午後記す。

誘ってくださるかた(とついでの野暮用)があったもので、日生劇場でミュージカルロックオペラ『the Who's Tommyを観てきました。

Tommy 誘ってくれたかたの電話に「ああ、原作は観てるしね」って言ってみたら「いつ? どこで?」みたいなことを聴かれたのだが、ケン・ラッセルの映画版って知られてないのかなあ。僕はたぶん飯田橋ギンレイで観て、数年前にレンタルビデオでも観ていると思う。


The Whoといえばってんでついでに書いとくと、T.M.Revolution『High Pressure』のイントロのオリジナルを演ってるバンドでもある(『Summertime Blues』)。

YouTubeを貼っておいたのでついでに観ておいていただくと、劇中のローリー寺西のギターアクションが割とピート・タウンゼントの動きに忠実であったことが判っていただけるかと思う。後述するが、バヨーンもグルリンも演ってたしな。


今日の『TOMMY』

雑駁な感想を書いておくと、映画版の混沌だの混乱だの哀しみだの喜びだのはまあその、かなり希薄にはなっていたのかなあ。まあ日生劇場の舞台でアレもできまいし、あるいはアメリカかどこかで制作された舞台版だとこんな感じなのかなあ。

えーと。あまりケナしたくもないので奥歯にモノが挟まっていますが、先に書いちゃうとだな。たとえばトミーが三重苦に陥って、そこでいったん地獄に叩き落とされてからピンボールという「職能」というか「居場所」を得て栄光を掴んでいくような話でしょ? やっぱり今回の舞台のような「ヘンタイのおじさんとサディストの従兄弟にいじめられましたよ、どっとはらい」じゃなくて、「そこにピンボールがありました」じゃなくて、たとえば「恩のある孤児院をなんとかできないか」と思い悩んだジェイクがクレオファス神父に天啓を受けて光り輝く(『Blues Brothers』では本当に光り輝く)ような表現が欲しかったところ。「いきなり目の前にピンボールがありました」では、予備知識のない観客にはなんの話か判らないし、もしサブテキストなどを要求するのであればそれは公演としてはどうなのよ、とも思うわけです。

部分部分を取り上げてみればたいそう楽しかったとも思うので、本線のところで惜しかったなあ、とも思ったのでした。


今日の雑感:

※順不同ですが。

  • 言ったものかどうしたものか悩むのだが、やはり音は小さいなあ。こういうのは始まった瞬間に「あ、うるせ」と思ったものがだんだん心地よくなって、劇場を出たあたりで耳鳴りがするくらいがちょうどいいのだろうと思うのだが。

  • 歌でもダンスでも演奏でも、さすがに達者なところは楽しめました。ツレから「ネットでは高岡さんの評判がヒドい」という情報があったが、総合力ならまるオッケーでしょう。ミュージカルで怖がらせられるとは思いませんでしたよ僕は。
    あと、赤いエロい衣裳のお姐さんがデュオで歌ったソウルがツボでした。

  • ステージでローリー寺西さんがギターの弾き真似をしてくれるのだが、これがピート・タウンゼントのもろコピーで楽しめました。右ひざ上げながらバヨーンもやってくれたし、無駄なライトハンドもやっていたかな。
    惜しむらくは、ギターの位置が気持ち高かったし、腕のぶんまわしがほぼダウンストロークでしたな。あれはあくまでもギターを低く構えて、ネックをぐいっと(自分から見て)左上側に持っていって、右腕は時計まわり(自分から見て)のアップストロークでやるのが正しい。ウクレレで練習した俺が言うのだから間違いありません。
    エンディングでバックバンドの下手ギターの人とキーボードの人(笑)がぶんまわしを再現しておられましたな。素晴らしい。

  • ステージ後方に7ピースくらいのバンドがいて、生演奏をしてくれる。どうやら完全人力でもあり、クリックも出ていないように思えたし、バンド守旧派としてはたいへん好ましかった。
    ほんとうはどうせthe Whoなのだからもうちょっと壊れていてほしかったのだが、やはり日生劇場でギター燃やしたりドラムス壊したりもできなかろうもん、しょうことなか。

  • ステージ上に透明スクリーンが設置されていて、CG動画が楽しい。いまどきポリゴンだったのだが、なんでだろう。

  • 開演前のアナウンスで「ピンボールが飛んできます」というので警戒していたら、飛んできたのはただのボールで拍子抜け(数も少ない。千個くらい投げとけ)。ピンとボールでピンボールなのだから、日本語の表現はきちんとしようよ。
    そういえばオフィシャルサイトにも「70年代に世界を圧巻したあの幻の」とか書いてあって、日本語のできない人たちが作っている舞台であることはよく判る。まあ最近はしょうがねえか。

ざっくりこんな感じで。未見の人は映画版もぜひ観ていただきたいなあ、より楽しめますよ、というのがオールドファンの正直なところ。よく捜せばレンタルにあります。

やはり全体としては「もうちょっと」か。惜しい。とても惜しい。



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