徒然草むしり
嘘を! もっと嘘を!


12月31日、マジ師走(なんもせず)。
朝風呂を遣って、さて腹が減ったな。カネがないな。というわけで、巨大資本をバックにした知り合いを(別に会いたくもないのに)呼び出して、「まあ久し振りにメシでも」ってんで新宿南口「今半」でスキヤキなど。1,500円のランチじゃないよ、4,500円の「鍋で焼くほう」だ。とっても美味しい。生ビール含めて割り勘で「借り」ってことにしておいたが、もとより返す気はさらさらない。どうせ先方もすぐに忘れてしまう筈だし、そんなこんなでここ5年間で50万円がとこは借りている筈だがそんな話題も出たことはないし。

迂闊な格好で出て行ってしまったもので、ちと寒い。ついでに南口のGAPでとっくりセーターなど買い込んで、その場で着込んでから本屋まわりなど。しまったな、GAPの2,900円の綿より、Eddie Bauerの5,800円ウールのほうがよかったかな。まあしょうがないか。


つうか5,000円あったらメガネを新調するんだな、たぶん。唐突ながらいま思う来年の目標というと、
  • メガネを新調する(仕事用、セルフレームは決まりだがどうせレンズに凝っちまうものだから5,000円ではおさまるまい)、
  • 数年来の懸案である台所の瞬間湯沸器をなんとかする(引っ越してきたときから壊れてるんだな。毎冬「なんとかしよう」と思いつつ5年かそこらは経ってしまった)、
  • ヒマがあったら運転免許を取得する(父がとれとれとやかましい。父も運転はしないし、いちおう病身の母だけが免許持ちじゃ心許ないしな。そういえば親戚筋に自動車学校の経営者がいた筈だし、あるいはハワイで国際免許でも取るか)、
  • おうちを片づける(引越時から開けてない段ボールが置きっぱって、論外でしょう。バンジョーの山本くんに「それはスタートラインにすら立っていないということですね」と言われたことがある)、
  • 上項目に包含されるのだが、着ていない服を始末する(「もうぜったい着ない」ようなものがたくさんある。思い出すだけでたとえば革ジャンが6~7着、背広が5着、Gジャンが5着、Tシャツは店が開けるほど、ついでに靴も「何人家族なんだ?」みたいな感じになっているわけで)、

  • あと、「風呂桶以外の風呂場を掃除する」ってのもあったな。昨晩終わってる筈だったのだが、ままならぬものです(笑)。
必要なのは、小さなやる気とちょっとした度胸。
僕に不足しているのは、常に前者だな。
刑事コロンボ 完全版 Vol.10 野望の果て/別れのワイン 帰宅して、今日はあとは酒呑んで寝るだけだなと思いつつ、これも懸案だったニット製品を洗濯機に放り込んでから録画しておいた刑事コロンボ『別れのワイン』など眺めつつのんびりと、と。

『別れのワイン』は、コロンボさんがNHKや日テレでくどく再放送されていた砌に幼少時を過ごした僕がいちばん好きな話で、近年になってストーリーが大好きな大好きな大好きなラリー・コーエンだったということを発見してちょっと驚いたTVムービーなんだな。

再観したのはいいものの(ノベライズも読んでいる筈なのだが)、やっぱりなんで冷房を切ったのかが判らないのでした。トリックの根幹に関わる部分だというのに、しょうむな俺。


あと、くっだらないビデオ(人がどかどか死ぬやつとか、怪獣がどこどこ暴れるやつとか)を眺めながら、いちおう紅白歌合戦は無音テレビで流しつつ、と。

年越し用に「どんべえ」は買ってあるんだなこれが。



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12月30日、師走はじまる。
実家の両親が新宿伊勢丹までお正月のお買い物に行くというので、荷役に駆り出される。ま、母の運転する自動車を伊勢丹の駐車場に放り込んで、地下で食料品を仕入れて、6階(だっけ?)で干支の印刷された箸を買って、あとは俎板を新調して、くらいのこと。

父が愛用しているボロボロのカーディガンが気に入らないと母が言うもので、紳士物のバーゲン会場もちょっと覗いて、カシミアの新品など購入。父は「まだ着られるんだから」などとぶつくさ言っている。親子だなあ、僕も高校の頃に買ったジャンパーとかまだ着てるぜ(笑)。

自分の買い物は、お風呂掃除記念でボディシャンプーと、せっかくの短髪をツンツンさせるためのワックス。なんでかマツモトキヨシにて。

膨大な買い物の袋を自動車に放り込んでから、みみ卯でうどんすきなど。3人前分のランチにもれなく生ビールが付いてくるのだが、頼んだくせに父も母も飲まないものだから僕がまっ昼間っから生ビールを3杯。なんだかなあ、うどんは美味しかったからいいか。


実家に寄ったついでに、吉例により「のし餅」を切らされる。50cm×30cm×1cmくらいだったかな、あっぶねえ、あと2日も遅れたらノコギリが要るとこだぜ。念のため(前歯の丈夫でない自分のために)、ごく小さいピースもいくつか作っておきました。備えあればうれしいな。

例年のこととて、実家でおせちと雑煮をいただくだけが僕の正月だ。あとはお店もやってないし、年賀状を出す習慣も紅白歌合戦を鑑賞する習慣もないし(玄関先のゴジラには「賀正の凧」を持たせるが)、単にヒマなんだな。あれ? ふだんからヒマなのに。


まるみ邸に例のCDを届けてから帰宅して、あとはお洗濯とかだな。焼酎など飲みながら、じっくりとニットなども洗う心算。
1月初旬にかけては、「急がないから」と言われていたテープ起こしがあるくらいか。
1月3日のLanternセッションはあるのだろうか。
とりあえず貰い物のテレビをきちんと設置して(玄関先に居座っていて邪魔なことこのうえない)、ついでに間違えたままほっといてあるPC廻りとの連携配線もなんとかしよう。これはマストだな。

音羽屋のアルバイトのほうは、昨日の終わり際に「年始はいつ始まりですか?」って聞いてみたら「ほんとは1月5日からなんだけどぉ」って、遅いほうに廻る気遣いはないんだから4日始まりに決まってんじゃん。はっきり言えってば(笑)。


関係ないけど、リック・ベイカーに突っ込む奴ぁおらんのかぁ。
12月29日、納会。
音羽屋の社長が「風呂掃除してから来なさい」と言うもので(なんで小姑がいるのだ)、素直に風呂桶だけ掃除してから出勤。あとは風呂桶から手を伸ばして風呂場のお掃除もする心算、とくらぁ。
今日のミッションは原稿整理で、だんだんやりかたというか役割が判ってきたような、気もする(誤解かもしれないのだが)。作業量って、原稿の文字数の二乗で増えていくんだろうな、などとも思うのだが、結論は先送りにして、と。

ちょっと区切りがついたところでシメにして、社長と後楽園ゆうえんちまで行って絶叫マシンを2つほど。あと社長と社長の旦那さんと、目黒の沖縄料理屋さんでメシ、おごり。

ごちそうさまでした。

ちんこまつり。
正確には「チンコールまつり」だろうか。

詳細は後述する。


T.M.Revolution西川貴教の年末恒例「野郎限定ライブ」なんだな。一昨年昨年に続けての3回目で、僕は皆勤賞。いやぁ、こんな馬鹿な催しがあるものか、非常に楽しい。

あ、事情をご存知でないかたは、この下を読んでもつまんないと思うぞ。


昼からの音羽屋さんのアルバイトに、ライブに向けた服装で出席する。
  • とうぜんサングラス。
  • セーターを着ているから見えないけど、下はチェ・ゲバラのTシャツ(Revolutionつながり)。
  • 靴は、昨年のモッシュの反省を踏まえてレッドウィングのワークブーツ。
  • 短髪はデップで固めてツンツンのバリバリのゴリゴリ。
あまり頭脳労働(だと思う)をする格好ではないのだが、まあいいでしょう。それで17時くらいに辞して、渋谷駅からAXに向かう。
18時の定刻に着いたのだが、入場を前倒ししたらしくてすぐに僕の入場番(170番でした)。元締に頼まれたTシャツを買って、ホールに入って、革コートとかセーターとかをくるくると脱いで持参の買物袋に詰めてそのへんの柱の陰に置いて、今年はホール後ろのほうの「ちょっと高くなったところ」の縁のバーに陣取る。いや、昨年は平フロアのモッシュに巻き込まれてたいへんな思いをしたもので、今年はちょいと体力的にラクをしようという魂胆なんだな。この時点で18時10分くらい。開演は19時(予)。

そこそこフロアも埋まってきた18時20分くらいから、もう「西川コール」とか「チンココール」とか「アニキコール」とかが始まっている。繰り返すが開演は19時なんだが。開演近くになってスタッフさんが楽器のサウンドチェックなんかに出てきたらもう大騒ぎでな、おそらくはスタッフの名前でのコールもあったものと思う。しかもぜんぶ「なーんとかっ、なーんとかっ」っていうコールと手拍子がアチェルランド e クレシェンドしていって最後はクラスタになって全員が大声で「うぉー」つって拳を振り上げるって、馬鹿だ。


開演前に、諸注意に関するアナウンスも流れる。

「携帯電話の電源はお切りください」、
「はーいっ!」(全員)、

「緊急時には係員の指示に従って避難してください」、
「はーいっ!」

「モッシュ、ダイブなどの行為はおやめください」、
(ちょっと待ってから)「はーいっ!」

「まもなく開演いたします、いましばらくお待ちください」、
「はーいっ!」
馬鹿すぎる。いや、元気があってたいへんによろしい。
「まもなく開演」のアナウンスと同時に、目の前の「低いほうのフロア」の群衆がざぁっと前のほうに流れて70%ほどに圧縮されて、目の前に開けた前後3メートルほどの空間にこんどは僕の後ろから人々が流れていく。
やがて本番。

ざっくり、馬鹿の総力戦でたいへんに好ましい。

  • 先に書いておくと、外にWOWWOWの録画車が来ていたようだし、会場には固定カメラがいくつかと、ステディ・カムみたいなものも視認した限りで4台ははいた。
    一昨年、昨年と、会場で聴いていても音響は無茶苦茶だったことがライブのソフト化を阻害していたものと思うのだが、今年はわりと音もまともだったしきちんと録れていそうでもあるし、ひょっとすると何らかの方法で動画と音声が公開される可能性もあるんじゃないかなあ。
  • スナオさんとシバさんのギター・ソロが、けっこう壊れていたようにも思いました。ふだんの共学ライブと較べるとソリッドでロック寄りな感じ、というのかなあ。シバさんなんかペンタトニック全開とか「ライトハンド演りたいだけ」とかいうフレーズもあったようにも思う。
    スナオさんに至っちゃ、西川さんが上手に行っちゃったと見ると下手の定位置で観客を煽る煽る。しまいにゃ中指立てそうな勢いでしたよ(笑)。
  • 曲目のほうは、イヤー・カウントダウンで演らなかったものが2曲くらい、かしら。イヤカンで演ったのに落ちたのも2曲くらいあったような(たとえば『Burnin' Xmas』は演らなかった)。
もとより西川さんに歌わされるのだが、昨年はキーをオクターブ下げてサボっている奴が多かったのだけれど今年は(俺の周囲に関して言えば)原調で真っ向勝負している奴らばかりでしたな。而してかなりヘタクソなわけだが、こっちのほうが好きだな、僕は。
いったんバンド全員が引っ込んでからアンコールがあって、ここで「チンコールっ!」という新しいフレーズが生み出されました。たぶん「ちんこコール」と「アンコール」が重合されたものだと思うんだけどな、そんなことはいい。西川さんが「この"ことば"をマイクで喋れるこの場が好きだ」みたいなことをですね。特にコメントはしませんが。

そして、西川さんが「引っ込まずにアンコールを演るというのでみんな驚いています」みたいなことを言って、アンコール延長。というか西川さんが勝手に決めただけじゃん、それ(笑)。


さらに、ほぼ終演でメンバー全員が素手で舞台縁に出てきて挨拶しようってときに、西川さんが「あれ? (お客さんは)まだ余力ありそうだな」みたいなことを言って、急遽(まちがいなく急遽)もう1曲の演奏決定!

場外では同時刻(21:15頃)に、出待ちの女子部に対して「もう終わりましたから」と言っていたらしいのだが、事実はその後にもう1曲あったわけだな。


終演後、情報収集に来ていた元締と門前で待ち合わせて、汗まみれのゲバラTシャツをさっき買ったオフィシャルTシャツに着替えて、そんで渋谷の戸炉やでメシ。

帰宅して、昨晩の残りの鱈ちり鍋などいただいて、と。
少しは喉が痛いのだが(声楽的な発声だったら問題ないんだけど、いかんせんキーがちょっととんでもなかった)、喋れないくらいで歌うについては問題ないのだから、まあいいや。

12月27日、またしても音羽屋。
昨晩は蟹とか蒸して喰っているうちに酔っぱらって、朝になって気づいたらお洗濯物は干してあるし、たまっていた洗い物もあらかた綺麗になってきました。小人さんでも出現したのかしらん(笑)。いや、以前にも酔っぱらって寝て起きたら録音物ができあがっていたことがあったからなあ、そんなには驚きません。

録音物で思い出したけど、昨日(12月26日)にようやくYAMAHAで『Silent Night』公開! ちっ、364日早ぇぜ! とか文句つけるところではありませんね。作者と作曲者と最高とYAMAHAさんと、あと当日のお客さんに感謝。


今日も午後から音羽屋さんでアルバイト。ICHガイドラインQ5Aと、膜透過方式によるウィルス除去のバリデーションにやたらと詳しくなる。

昼、ファミリーマートの焼鳥そぼろ弁当、おやつは大量のチョコレート(僕は脳の燃費がものすごく悪いので、頭脳労働中はやたらと糖分を摂取する)。夕刻ちょいと抜け出して、近所の魚屋さんで甘塩の鱈を3切れほど購入、夜は鱈ちりだな。


明日は、T.M.Revolution西川貴教さんの野郎限定ライブ「ちんこまつり」の4回目が18時開場。元締から「限定Tシャツ買っとけ」というミッションが下っているんだなこれが(笑)。

午後は、また音羽屋さん。いや、年末進行でたいへんなんですよ出版は。仕事のほうはだんだん判ってきたような気はするわけで、今後面白くなるかダレるかのどっちかだな(ぉぃ)。

12月26日、音羽屋。
そういえば昨晩のレイトショー『キング・コング』に、おそらく高校生らしいアベック(って死語かなあ)というかカップル(違うかなあ)というかペア(もう判らん)というかコンビというか番いが来ていて、かなりの確率でこれはお兄ちゃんのほうが誘ったものと思うのだが。待合で見るともなしに眺めていた感じではさほどステディという気もしなくて(これも死語かな(笑))、じゃあ回数の浅いデート? それでクリスマスの深夜(終演は23:50である)に『KING KONG』? 頑張れ兄ちゃん、俺がついてるぞ。と心のなかで応援している僕がいました。いやぁ、『エルム街の悪夢』とか『0ゼロ課の女 赤い手錠』とか『エイリアン vs. プレデター』とかチャッキーとかで若いころには似たようなスカタンをしたもんですよ、僕も。

頑張れ兄ちゃん、俺がついてるぞ。


今日は、さてお洗濯物でも干すかと思ったところに、音羽屋の社長からメールで「空いてるなら来ておくれ」ってんで出向くことにする。軽いアルバイトだと思っていたら、これではフルタイムとえらく違わないでは有馬兵衛の向陽閣。キダ・タローだったか。いや、午後出社がデフォルトという僕のために用意されたような職場でもあり、ありがたい話なんですけどね。

野暮用で銀行に寄ったらさすがに大渋滞していたり、中井駅前のSPIGAでペペロンチーノなど食べてみたり(500円均一でけっこう美味しいし、ドリンクバーが200円でカプチーノがまた美味しい。そも、テーブルにオリーブオイルが置いてあるパスタ屋さんは好きだ)、折からの冷たい強風で倒れた植木鉢を4つほど救助したり(デカすぎて諦めた直系1mほどの青磁に植わったトネリコが1つ。すまん)、いろいろありつつ15時くらいに音羽屋へ。
けっきょく21時過ぎくらいまでいたかなあ。えーと、DNAが膜でフィルタリングのクリアランスをですね、原稿整理してですね。僕は脳の燃費が悪いので、持参だの寄付だののチョコレートが進む進む(笑)。ほんとはもうちょっとてきぱきと処理できたほうがいいのだろうが、いちおう最終工程でもあるわけだからどっちかつぅと品質のほうを優先すべきなのだろうなあ。

いや、ちょっと前に社長から貰ったメールに「馴れれば倍くらいの速さで処理できるでしょう」とあったのがつまり「倍速で処理しろ」というご下命なのだとは思うのだが、社長にはもうちょっと我慢してもらおう。いちおう熱心には、やっている、心算。方針としては品質優先、たぶん間違ってはいない。

といいな。お勉強に付いていけないこどもみたいな気分だ。

音羽屋の近所にちょっといい魚屋さんがあって(後楽園から東大の先あたりまで北に向かう一帯が、僕は好きだ)、18時くらいに社長と散歩に出て(というか忙しいのに僕が魚屋さんに行きたがった!)、ほんとは助宗鱈か生鱈子で鍋でもと思ったのだが該当品はなくて(魚屋さんを非難することはまったくなく)、毛蟹千円と鮟鱇(捌)千円なら毛蟹でしょう。

書いちゃうと、1杯1,200円の毛蟹をですね、魚屋のおっちゃんが僕と社長を夫婦ものだと勘違いしたらしくて、「ひとり1杯千円、都合二千円にしちゃおうっ!」って言ってくれたんだな。「別で包んでください」って言ったら「え? 別なの?」と仰っておられましたが、こちとらラッキー(笑)。あと毛蟹茹でて喰って寝る、と。


明日は、
  • ニットの洗濯をしないと寒いぞ、
  • 午後からまた音羽屋でバイト、社長にDVDと書籍など届けること、
  • 毛蟹は食事単位で言うところの「1」なので、また魚屋さんに行くこと、
  • 明後日のT.M.Revolution野郎ライブに向けて予習をそこそこ、
といった感じか。
積み残しとして、
  • まるみブースにZirconsのCDを投函すること、
  • ふくちゃんのハーモニカを忘れていたのをいま思い出したのでなんとかすること、
  • お掃除、
てな感じか。というかぜんぶ「感じ」で済んでいるあたりが、まあいいや。
KING KONG
キングコング/ 1933年版 キングコング PVCフィギュア センセー終了後に、新宿のC&Cでやわらかいカレーなど食べてから、大江戸線で豊島園へ向かう。

今日はユナイテッド・シネマとしまえん

KING KONGだ!


8番スクリーン、THXでウィンブル・シートのレイトショウを予約してある。にこにこ。


初めて行ってみた「ユナイテッド・シネマとしまえん」は、いつの間にできたんだろう。日曜日でしかもクリスマスの夜だったからなのか印象としては閑散としていたけれども、それなりに居心地はまあまあよろしい。少し上品っぽいきらいはあるが、まあ新宿ローヤルみたいなシネコンがあったら‥‥楽しいなあ(爆)、措いといて。

  • えーと、THXっていうのはジョージ・ルーカスが考え出した音響システムで、こないだうちまでは立川あたりまで行かないと体験できなかったんじゃないかなあ。いや、僕も初体験ですけど。詳しいことはこのへんで読んでください。よく判んないけどサーカム・サウンドとかトレンブル・サウンドとかの仲間ではないのだろう、と思う。よく判んないけど「音は良かったか」と聞かれれば、太鼓判は押す。
  • ウィンブル・シートってのは(覚えられないので「ブルンブルンシート」と命名しました)、なんか椅子が重低音に合わせてぶるんぶるんして腰の血行がよくなるような感じでした。追加で200円を支払う価値はあったな。ウィリアム・キャッスル存命なれば泣いて喜んだ、かもしれない。あるいは江戸川乱歩とか。

繰り返しになるが、500席弱の8番は日曜日のレイトショーだからなのか年末だからなのかクリスマスだからなのか終了が24時ちょい前だからなのか、まさか『キングコング』だからじゃあねえのだろうが、がらんがらんで観客がざっくり20名様。もったいない。もったいないけど客席が静かなのはありがたいなあ。
ネタを割っちゃうといかんけどと思いつつもだらだら書くので、未見のあなたは適当なところで読むのを止めてください。鑑賞の邪魔になるようなことはおそらくはないとは思うのだけれども、念のため。
まんつ、ピーター・ジャクソン版の『キングコング』は大傑作でしたぜ旦那旦那。

ノンストップのジェットコースター・アクション巨編で、RKO版(ラウレンティス版は無視することにします)ではラストのデナムの台詞に腹を立てた向きにも納得できる仕上がりだと思います(僕は、あの映画の特撮は大好きだけど話はあんまり好きじゃねえんだな)。
語り口も素晴らしいし、たとえば『ジュラシック・パーク』のただ怖いだけの特撮に辟易したかたにも観ていただきたいし、動物好きのかたなら「ペットの話(ちょい暴走)」として観ていただいてもいいし、もとよりRKO『キングコング』の好きなかたならラストの台詞は(同じだけど)よりよく腑に落ちるものになっているし、古典のリメイクとしても「アメリカのゴジラ」のような落胆はないものと確信する者なのでした。3時間超、長くねえってば。


とりあえず書いておくと、エンドロールを眺めていたら「(ひこうきの)パイロット役」にリック・ベイカーの名前があった。え? 『Planet of the Apes』の、『ハウリング』の、『ビデオドローム』の特殊メイキャップ・アーティストの? 調べてみたら本人でやんの(笑)。そりゃあ『猿人ジョー・ヤング』のリメイクまでやったのに『キングコング』に呼ばれてねえんじゃピーター・ジャクソンも義理を欠くってもんだ。というかウィリス・オブライエンは彼らにとっての「神」でもあろうし、と思って調べてみたら平気な顔してフランク・ダラボンとピーター・ジャクソンも出演していた。そりゃまあ出たいよなあ。呑気な人たちでとても好ましいし、映画として祝福されていることもよく判る。いい話だ。
キングコング 1933年のRKO版とのいちばんの違いというと、やはりドリスコルをタフな一等航海士からヤワな(むしろナードの)戯曲作家に変更した点なんだろうなあ。アン・ダロウはけっきょく2人の男性の間で揺れるわけなんだけど、この男性キャラクタを「タフガイで積極的なキングコング」と「知性的ではあるが押しは弱いドリスコル」にきれいに二分したのがまず得点なんだろうな(RKO版でもラウレンティス版でも、ドリスコルはそれなりにタフだ)。そしてアンを守るという一点において、2人は同等の強さを持つ。その片方が選ばれ片方が落っこちて死んじまったあたりが、ラストのデナムの台詞に繋がるのだと思うわけさ(戸田奈津子の字幕は、たぶん前評判に起因するとは思うのだが、なんかツッコミたくなって困るよなあ。It was a beauty who killed the beast.がどうして「殺させた」になるわけ? 明らかに殺してるでしょう、ってな感じでやはり疑念は残りまくる。僕のヒアリングと理解が正しければ、単なる誤訳だこんなものは)。

アン・ダロウの相手役をきれいに2つに分けちゃったものだから、実はドリスコルはまったく役に立たない。なにがなんでも愛する者を守るという根性は買うが、生き残ったのも偶然だし、たいがい事後に現れてアンを救うだけだし。そもそもこいつがいなけりゃ丸くおさまってたんじゃねえの? キングコングとアンは髑髏島でいつまでも幸せに暮らしました、みたいな感じで。ドリスコルがうっかり助けちゃうから、あとあとの大問題が出来するわけであってさ。個人的には、島で拉致られて、でも助けられて打ち解けたまんまでも良かったようにも。良かないか、まあその。

対するキングコングのほうは、実は俺なんじゃねえか。頭は悪いし辛抱もないし、でも正直で真っ直ぐで、いい人だと思いました(俺のことじゃないよ)。癇癪の起こし方も僕と似ているし、どうやらいっしょに飲みに行くと微妙に説教癖のありそうな、でも憎めないオヤジ系とみた。
再会を果たして楽しくデートなどして、そのあたりから後のキングコングの背中が白っぽくなっているのに気づかれた観客は多いと思う。これをシルバーバック(背中の白髪)と言って、ゴリラで言うなら(キングコングってゴリラなのかなあ)「成獣となった証」なんだな。そう、キングコングはアン・ダロウと出会い、慕い、そして心を通わせ合うことによって成人した。島でも北米でもアンを追い続けたシチュエーションと、池のシーン(通過儀礼のメタファではあらん)、そしてビルのてっぺんでのアンを気遣って押しやるシーンを追っていけば、これは明らかだと思う。

デナムさんはデナムさんで、「利益を遺族に!」というのは観客全員が「嘘つけっ!」と思っているのだろうけれども、ショービジネス界で名を残したいという意志は強烈だったんだろうなあ。フィルムが(カメラではない)ダメになった時点で、即座にキングコングの捕獲を決意したものとみた。
そして、デナムは自己の責任をぜんぜん感じていない。だろう。と思う。クローム製(クローム・モリブデン鋼だろうか)の手錠だの足錠だのの強度計算を間違えたのは業者だし(姉歯さんとか)、興行師が珍しいものを見つけたら持ち帰るのが当然だろうがよ。
これはチャンスだ! 間違いない。

終幕の、先述したカール・デナムの台詞はRKO版と同じだと思うが、ピーター・ジャクソン版のほうが(日本語訳はともかく)生きてきているような気がする。理想の女を巡って2人の対蹠的な人物が争ったとするならば、片っぽが死にでもしなけりゃ映画としては成立しないでしょう。しかも、かたや都会で文筆業、かたやものすごく田舎で野営生活(だから野営生活のいちばんいいところをアンに紹介する)。野営のほうは、映画的には説明されていなかったけど、たぶんものすごく臭いぞ。あまり言いたくないけど学歴もないし西洋文明的な教養もないし、クレジットカードどころか銀行預金もないし(「キングコング」という定職だけはあるのだが)、それでもとても魅力的だ。やっぱり「髑髏島で幸せに暮らしました」で良かったんじゃないかなあ。それが叶わなかったのは、彼の愛した女が都会のひとだったから。ど田舎の文法が都会ではまったく通じなかったから。切望しても手に入らないものはある、そんな話なのかな。


こまかいところをいくつか。
  • 落っこちた崖下でサソリが襲ってくるという状況は、RKO版でも撮影はされていたような話を読んだことがある(カットされた)。僕としては、いちばん嫌な殺され方はあの腔腸動物だなあ。お願いだからせめて脊椎動物に代わってほしい。
  • ジョセフ・コンラッドの『闇の奥』が何度か引用されているのだが、引用の座りはいいのだが、なにか意味があったのかな。『地獄の黙示録』の原作かなんかじゃなかったかしらん、いいんだけど。
    ※翌年1月12日追記:
    『闇の奥』で考えるから判んなかったのかな、『地獄の黙示録』のほうから類推すれば、あれはジャングルの奥で未開の民を統べている王様をぶっ殺しに行く話ではないか。それはつまり『キングコング』そのものであり、キングコングがカーツで、デナムがウィラードということになるわな。
    そして、『闇の奥』がある意味で西欧文明の驕りを描いていたとするならば(いまアメリカが中東でまったく同じことをしている)、ニューヨークのシーンは全編がその文明の衝突だったとも言えるのではないか。キングコングの受ける滅茶苦茶な扱いはほとんど『マンディンゴ』みたいな感じで、デナムに腹の立つこと夥しい。そして彼を理解していたのはアン、くらいか。
  • 別離の場面で襲ってくる吸血コウモリなんですが、顔が『吸血鬼ノスフェラトゥ』とそっくりなんで笑いました。
  • それよりも、たくさん登場する髑髏なんですが、なんでやっぱり歯が植わってるの? 俺の上下顎の歯根って、究極の歯周病たるガイコツに劣るの? なんか納得が行かない。
  • みんな、高いところって平気なの? 僕はさいきん弱くて、ところどころふくらはぎとか土踏まずとかがムズムズして困りました。20歳くらいまでは平気だったんだけどなあ、どうやら保身に蝕まれているようです。いかんいかん。
  • 試写室から追っかけてきた重役たちがコートを着ているのはおかしいと思う。デナムがいないと聞いた時点で試写室から飛び出している筈だ。
  • キングコングってば、油断していると右下犬歯が唇の前に飛び出している(気合いが入るとひっこむ)。可愛い。
  • 関係ないけど、ストリップティーズの看板にいた東洋人のお姉さんって、筑波久子? 確信が持てないのだが、ご存知の向きにはご教示いただければ幸甚です。

ま、観とけ。
12月25日、センセー(生徒75号さん1回目)。
I/Oデータ DVDスーパーマルチドライブ【税込】 DVR-UN16R [DVRUN16R] 午後から漬物学者邸にDVDドライブを持参して、接続作業とMS Officeの修復作業など。とりあえずDVDドライブを開梱してUSB接続しようとしたのだが、箱をよく見ると「接続する前に必ずドライバソフトをインストールしてください」と書いてある。あのね、お兄ちゃんはね、そのドライバソフトなんかの入ったCD-ROMが読めないから苦労しているの。判る? まあそのへんはてきとうに誤魔化してなんとかして、無事にMS OfficeのCD-ROMも読めて、ミッション完了。
さて、17時からセンセーだ。今日は新人生徒75号さん1回目、初対面。

代々木にお住まいの75号さんはご夫婦でHawaiian Dreamのウクレレ教室に入門なさる。ハワイアン好きの奥様はハワイアンの長尾先生に、奥様につられてウクレレは弾きたくなったけどハワイアンはどうでもいい75号さんは僕のお稽古に。どうやら校長先生が「ハワイアンの先生と、そうでない先生がいます」って言ったらしいんだな。
楽器経験、まったくなし。好きなのは洋楽でThe Beatlesとか、ちょっと前のやつ。ということは仮想敵は奥様だな(笑)、ということでだいたい方針決定。

まずはチューニングで、これはペーパーをお渡しして、ざっくり解説して、と。次回くらいになにか悩みがあるようだったら詳説しましょう。それでなんとなくCとFとG7は弾けるというので、ストック譜面から『Hey Jude』、『Michelle』、『Let It Be』、『Ob-La-Di, Ob-La-Da』、ついでに仮想敵撃退用に『Kaimana Hila』を、ぜんぶin Cでお渡しする。ストロークはちょっと解説してみたら、軽めのいい感じになっているものだからアップダウンは入れて、あとだいたい放置。『Hey Jude』のメロディを僕が弾いて75号さんがコードストロークというのを演ってみて、それなりに形になっているのだからけっこう仕上がりは早いな。G(2320)の指遣いをとりあえず3通りとか、『Hey Jude』のサビで|F Fmaj|F6 F|なんてのを無理繰り入れてみたりとかして、と。

あとは休憩がてら『救急車』を演って、それからin Cのバンプを単音で、と。


終わった頃に奥様が迎えにいらしたもので、長尾先生と僕の違いとか、いかに特殊なお稽古であるかとか、てきとうに真実(嘘にしか聞こえないのだろうが)を語っておきました。どうなるかなあ。
音羽屋編集部にて。
俺「くしゃみ(ぼそ)‥‥ぶはくしゃみっ、ちっきしょうめ」
って言ってみたら社長が倒れました。江戸っ子いでっきはこうなんだけどねって言ってみたら「あんた江戸っ子じゃないだろう」とも言われましたが、とりあえずこれはセット販売なので外せないんですごめんなさい。

どうでもいいけど、吉野家には1回しか行ったことがない、富士そばには入ったこともない育ちのいい社長とこの先うまいことやっていけるのだろうか、大丈夫なのだろうか我が社。香港出張に同道でもした日にゃ、メシの行き先が180度違うに違いない(僕は店頭にガマガエルの籠があるような店が好きなのだが)のだが、大丈夫なのだろうか我が社。俺ってば、時給だけど、臨時雇いなんだけど、半月間の観察によるとどうやらナンバーツー。ついでに来年から俺ってば時給で編集長。大丈夫なのだろうか我が社。

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